第31回滋賀県学童保育研究集会 

『生活経験を太らせて子どもを育てる ~ 学童保育の意味と可能性 ~』講師:福井 雅英氏(滋賀県立大学特任教授)

栗東芸術文化会館さきらにて催された滋賀県学童保育研究集会に参加しました。記念講演では滋賀県立大学特任教授である福井雅英先生の講演を拝聴し、子を持つ親として子供との接し方や、子供の無限の可能性について改めて考えさせられました。

育児や教育の場では、親や教師は子どもに対して“よい子・できる子・がんばる子”であってほしいと願い、その理想を目指して日々奮闘しているわけですが、子供はひとりひとり興味を持つ対象や関心事が違い、得意不得意の分野も違います。講演の中で、先生の荒れた子どもと接してこられた体験を聞き、一方的に子供を叱って抑えつけるのではなく、その違いや個性、考え方を受けとめた上で子供と接することが大切だと感じました。

また現在は学歴社会の中で、幼稚園から受験勉強をはじめる子も多い中で、“遊ぶ”ということが子供の成長にとってどれだけ大事かという話にはとても感銘を受けました。遊びは子どもにとって最も内発的な行動で、遊びの中から経験し、学ぶことは、時として学校で教わる勉強以上に子供を成長させるものであると思います。遊びの中ではけんかやトラブルも付き物ですが、失敗をしながら成長していくのが子供なのだという話を聞き、努めて小さな失敗を経験させてやることも、親として心得ておくべき事だと思うと同時に、学年の異なる子供たちが集団で生活する学童保育の場が、子供にとってゆたかな生活体験の場となるように協力していきたいと改めて感じました。